情報捜査網ふじぴの隠密記

日々刻々と移り変わる世の中の情勢。そのとき人は何を考え、どのように行動するのか?光あるところに影がある まこと栄光の影に数知れぬ人々の姿がある・・・“死して屍拾うものなし”歴史=時間の断面をお伝えいたします。

【諸君に忠告っ!】味の策略家、龍大近くのラーメン バンズに気をつけろっ!

【諸君に忠告っ!】味の策略家、龍大近くのラーメン バンズに気をつけろっ!

本日は久方ぶりにラーメンでの昼食でした。

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う~ん、じつに一ヶ月ぶりでしょうか、ラーメン好きの私としてはすごく長い時間に感じられます。
外出先の周辺にはラーメン店が沢山あったため、極度に沸き起こる離脱症状を抑えきれず、実はその気でないであろうお客さまを一部強引に引き連れ、ラーメン店に入ることに致しました。夜は串カツ屋さん、昼間はラーメン屋さんというチョイと風変わりなお店ではありますが、店頭のたて看板にある”半濁鶏拉麺 塩味 鶏飯セット”という語句の”半濁”の箇所についつい惹かれての来店でありました。

8人掛けくらいのカウンターに2人がけのテーブルが二つでしたでしょうか、さして広いとは言えない店内、カウンター越しには髭面でなんとも愛想のよい、店主と思しき御仁の笑顔が一つ…なんかそれだけでホッといたしました。

昼飯どきには少し早かったためか、店主以外誰もいない店内で私のお客さんとカウンター席に二人で腰かけました。
「いらっしゃい、何になさいます?」
「う~ん…」

ホントは店頭の看板を見て、”半濁鶏拉麺 塩味 鶏飯セット”と心に誓っていたにも関わらず、白々しくメニューを見る私。

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暫し考えるフリをしたのち、
「じゃあ、濁鶏拉麺 塩味 鶏飯セット…阪急でなく”鶏飯(けいはん)セットで。」
と、はじめて来たお店にも関わらず、今から思えば超くだらない親父ギャグテイストの言葉を吐いてしまいました。
…後悔も束の間、クソ暑い日中この迂闊な一言が一瞬にして店内を凍りつかせました。とその刹那、「はははは…その言葉、今までに7回聞きましたよ~」とカウンター越しの笑顔。
危うく凍死するところでしたが、この店主が発した一言で私の心と店中が解凍いたしました。

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なんと御心の広い御仁なのでしょう、ここの店主さまはっ!
これから出されるラーメンの味に感動するより先に、この店主さまの懐の深さ、暖かさに感服致した次第であります。

さてさてほどなく本題の”半濁鶏拉麺 塩味 鶏飯セット”が運ばれてまいりました。

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塩ラーメンでなくあくまで”半濁鶏拉麺 塩味 ”です。ハイ!これが”半濁”です。
半濁したスープの色に対して青ネギとカイワレの鮮やかな緑がトッピングされ、独特のコントラストが醸し出された、目にも美味しい外観を呈しております。
まずレンゲでスープをすすります。
う~む、あっさりでもなく、クドくもなくスーっと舌に染み込み、そのあとに奥行きある深いコクがくる感じがちょうどいい
さらに麺をずずーっと…うん!この細麺はスープにあってる!これまたちょうどいい!
店主曰く、
うちのスープは、他店があまり使わない鳥の部位をあえて使ってますからねぇ~”とのこと。
…フムフム、このちょうどいい感じはそのあたりからきてるのかな。
はっきりと申し上げ、インパクトのある味とは言えませんが、これまでに食べたことのないその味は、すべてにおいてちょうどいいラーメンでありました。
まさに”ちょうどいいHONDA!”いや、”This is 最高にちょうどいいHANDAく(半濁)!”であります!(←なに言ってんだ俺。)

 お次はグリコでいうところのおまけの部分にあたるチャーシューでありますが、コイツはホロホロとお口の中でとろける豚トロのようで、先ほどのちょうどいいスープにひき替え、少しラジカルな甘辛味が特徴です。

と、ここでさらに驚きが…わっ!なんじゃ!!!コヤツは!

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先ほどの豚トロチャーシューとネギの茂みに身を潜めていた伏兵に私の舌がいきなり狙撃されました。

そうです。このラーメン鉢の戦場にはさらにラジカルな”つくね”という伏兵がいたのです。そして焦げ目の迷彩を身に纏ったコヤツこそが最強の曲者だったのです。
う~なんだこの濃ゆい味いわいは!う~甘辛い!う~美味い!ウッやられた…ガクッ。
「そうか、最初に現れた豚トロチャーシューはあくまで陽動で、”つくね”の狙撃作戦こそが本当の狙いだったのだな…こいつはいっぱい食わされた」
(うん。確かにラーメンは一杯しか食べておりませんが…)

ようは”豚トロ風偽装チャーシュ””焦げ目迷彩つくね”は、ともに相まってノンセクト・ラジカルを形成した過激派グループだったのです。

「”ちょうどいい”と見せかけて、実は裏でとてつもなくデカい謀略が企てられたラーメン。俺たちはとんでもない化け物を相手にしていたんだ…」
その瞬間はじめて敵の作戦の全容に気づいたのでしたが、時すでに遅し完全に仕組まれた味の術中にハマってしまいました。
この店主の髭と愛想のいい笑顔と寛大な眼差の奥には、味な真似をする策略家としての本性が隠されていたのでした。

 

さて、最後にお鶏飯の登場です。

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店主曰く
奄美の代表的な郷土料理にこの鶏飯があるんですよね~どうぞスープをかけて召し上がってくださいね。」とのこと。

店主のこの郷土料理という言葉の響きに何気なく優しさをおぼえた私は、先ほど狙撃された舌を弔うが如く今度こそ心静かに鶏飯を戴こうと思いました。
が、束の間。潜んでいましたココにも!赤い奴が!
味の赤軍派”柴漬け”が、トッピングである錦糸卵と味付け海苔の下で静かに息を潜めておりました。
うっ!美味い!なんじゃこりゃ~!思わずジーパン刑事のあの名台詞を口にし、再び殉職した私の舌。

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大野克夫 太陽にほえろ!(ジーパン殉職) 松田優作 - YouTube

あとで調べたのですが、奄美の代表的な郷土料理である鶏飯には芝漬けなど入っていないことが判明致しました!…またしてもいっぱい食わしやがった!
(うん。鶏飯も同様に一杯しか食べておりません…)

皆様、一応忠告しておきます!
とんでもない食わせ者ですよ、ここの…ラーメン・バンズの店主は!
ただし美味しい味の食わせ者です!…おあとがよろしいようで。


あっ、そうそう食べ終わったのち、お会計を済ませ、
「ご馳走さま!ご馳走サマータイムブルース!」とシャウトして店をあとにしたことを付け加えておきます。(学習能力ゼロな私。)


SUMMER TIME BLUES (原子力はもういらねぇ!) - YouTube


せめてもの腹いせと、後からくる客のために店内温度を10℃下げておいてやったぜ!

ラーメン バンズ - 伏見稲荷/ラーメン [食べログ]